01.新MotionBoard開発プロジェクト対談

新MotionBoard開発プロジェクト対談

Business Data Empowerment Strategic Business Unit
Customer Experience 統括部 Customer&Market Knowledge部部長
杉山 真一
Business Data Empowerment Strategic Business Unit
事業戦略本部兼DE事業戦略部副部長
小林 大悟
Business Data Empowerment Strategic Business Unit
技術本部MotionBoard開発部
武島 吉郁

ユーザーと共に創り上げる。
生成AI機能を搭載した
新製品開発ストーリー

Profile 杉山 真一
「MotionBoard re:Act」ユーザー評価プロジェクトの推進責任者。ユーザー評価や利用定着に向けたeラーニング・ブログの解説コンテンツの企画を担当し、コアユーザー、ファンの増加促進に尽力。現在、北海道を拠点にフルリモートでの勤務を実現している。

小林 大悟
「MotionBoard」の商品企画を担当。市場競争の激しいBIツール市場において、常に「MotionBoard」が勝ち抜くための戦略を考案。業務のなかで毎日活用できるBIツールとしての「MotionBoard」の魅力を、アップデート版では高めていきたいと意気込む。

武島 吉郁
新卒で入社後、製品開発部に配属され、現在は「MotionBoard」の開発を担当。「MotionBoard re:Act」では、ユーザーの声に直接触れながらユーザビリティの刷新に注力するとともに、新機能の追加や操作性のよい業務アプリの開発に挑戦中。

リリースから約15年、今も多くのユーザーを獲得しつ続けているBIツール「MotionBoard(モーションボード)」。このアップデート版となる「MotionBoard re:Act(モーションボード リアクト)」が、2025年末にリリースされます。生成AI機能を取り込み、さらなる機能性の向上をめざす「MotionBoard re:Act」の開発。ここにおいてウイングアーク1stは、「ユーザーとともに創る」という新たな開発手法に挑戦しています。現在、40社ものユーザーが参加しているこの開発プロジェクトは、いかにして実現し、どのように進んでいるのか。メンバーへのインタビューで「MotionBoard re:Act」開発プロジェクトの内容を解き明かします。

ユーザーのリアルな声をチャットで回収。
誰もが使いやすいと感じる、高機能なBIツールに

――ユーザーとともに創る「MotionBoard re:Act」開発プロジェクトが進められていますが、このプロジェクトはどのような狙いでスタートしたのでしょうか。

杉山 既存の「MotionBoard」はリリースから約15年が経ち、UX/UIの改善に対する要望が多く寄せられるようになっていました。これに対応するべくスタートしたのが、ユーザビリティの大幅な向上や、生成AIによる新機能を搭載するアップデート版「MotionBoard re:Act」の開発プロジェクトです。生成AI機能の取り込みについては、当社製品の、"生成AIを業務の裏側で使いこなすAIプラットフォーム「dejiren(デジレン)」"を採用。これを「MotionBoard」と連携させることにより、「dejiren」がバーチャルアシスタントとして、あらゆる業務を自動化するなど、業務の支援を行います。

武島 「MotionBoard re:Act」は、生成AI機能の取り込みに加えて、ユーザビリティの向上にも力を注いでいます。「MotionBoard」はデータ入力も備えている、「業務アプリ開発」から「データ活用」までを一気通貫で実現する多機能BIツール。一般的なBIツールは月に数回しか使われないのに対し、「MotionBoard」は日々の業務のなかで活用されることが大きな特徴であり、強みです。それを最大限に引き出すため、今回のアップデートでは日々の使いやすさはもちろん、「MotionBoard」で業務アプリをより簡単に作成できることを目指して開発を進めています。

小林 実はBIツールは海外製品が多いんです。だからこそ今回のプロジェクトでは「日本企業ならではの強み」を活かしたいと考えました。そこで挑戦したのが「ユーザー様と一緒に創る」こと。開発者もユーザー様も日本にいるからこそ、開発段階の製品をユーザー様に触ってもらい、フィードバックを受けて改善を重ねていく、という開発手法を取ったのです。目指すのは、「リリースした時点ですぐに役に立つ」製品となっていること。そして、商品開発を通してユーザー様とのエンゲージメントを深めていくことです。

――具体的にはどのように推進したのでしょうか。

武島 まずは「MotionBoard re:Act」のプレビュー版を開発しました。プレビュー版には全ての機能が実装されているわけではないのですが、新製品のプロトタイプとして用意したものです。その後、「MotionBoard」のコアユーザー様にお声がけして、これを触っていただき、ご意見をいただいて、改善・開発を進めてきました。

杉山 具体的には、まず長年「MotionBoard」を愛用してくださっているコアユーザー様にお声がけし、開発へのご協力を依頼。賛同してくださった皆さんにプレビュー版をお渡しし、使い方のレクチャー会を開催しました。その後、皆さんに自由に使っていただき、1か月後にフィードバック会を実施。そこでさまざまな意見をいただきました。その後は機能追加や機能改善の度に、ユーザーの皆さんにお知らせし、自由にプレビュー版を使っていただきつつ、気が付いたことがあれば都度連絡をいただく、というようにプロジェクトを進めてきました。

武島 ユーザー様と当社開発プロジェクトチームとのやり取りには、当社のAIプラットフォーム「dejiren」を使用しています。「dejiren」はチャットツールとしても活用できるので、気づいたことがあれば自由に投稿していただき、私たち開発メンバーがそれに回答します。通常では、リアルタイムでユーザー様の声を聞きながら開発するということはないので、私たちにとって、これはとても貴重な経験でした。

小林 「dejiren」は大活躍でしたね。誰でも気軽に投稿でき、ユーザー様同士や開発、品質保証のメンバーなど、全員が内容を共有できる。そのおかげでプロジェクトに関わるメンバー全員がとても近い距離で、密に議論を行うことができました。もしこの接点がメールだったら、これほど充実した開発プログラムにはならなかったのでは。社内に「dejiren」という商品があり、当社の「dejiren」担当者も快くこの利用に協力してくれたので、とてもありがたかったです。

想像以上のフィードバック数に、ユーザーの期待を実感。
「役に立つものにしたい」と強く感じた

――コアユーザーとはいえ、お客様が開発プロジェクトに40社も参加してくださったのはなぜなのでしょうか。

杉山 こんなにたくさんの方にご参加いただけたことに、私たちも驚きました。長年のお付き合いがあったとはいえ、お客様は自身の仕事を進めながら開発に手を貸してくださっていて......。本当に感謝するばかりです。実は当社には、「nest」という当社製品ユーザー様のためのユーザーコミュニティがあり、これを通じて日ごろからお客様と、情報共有や質問のやり取りなどで交流を深めてきました。こうした活動によって、お客様との信頼関係ができあがり、コアユーザーの皆さんがそれぞれの商品のファンになってくださっていたからこそ、今回、たくさんの方にご協力いただけたのだと思います。

――実際にユーザーからはどのような反応がありましたか。

小林 コアユーザーの皆さんからは、たくさんの評価、フィードバックをいただきました。その数はなんと140余り! なかには「こうしたらここが動かない」と、テスター並みにバグを潰してくれる方もいましたね。

杉山 興味深かったのは、1人のユーザー様がある仕様について「既存の方が良かった」と「dejiren」に意見を出すと、他のユーザー様が「これはこれでいいと思う」と答え、そこに開発メンバーも加わってみんなで議論が行われていたこと。複数のユーザー様と一緒にあれこれ考えている状況が非常に有意義で、価値ある時間になりました。

武島 「ここのクリック数が多く、何度もやる操作なので煩わしい」というような、細かな意見をいただくこともありました。まさに使っていただいたからこその意見。開発サイドとしては「すぐに直さねば」という気持ちで、できる限り早い対応を心掛けていました。

杉山 意見をもらった2週間後にはもう修正されていて、スピード感にびっくりしたことも。他にも「この機能は、既存の商品に慣れている自分は違和感があるけど、初めて触った人は新しい仕様の方がわかりやすいと言っていた」というフィードバックをもらったこともありました。ユーザー様自身で周囲に意見を求め、「新規ユーザーにとって最適なUI」を考えてくださり、本当にありがたかったです。

――たくさんの意見が寄せられるなか、社内ではどのように対応していたのでしょうか。

杉山 「dejiren」のユーザー様からの投稿には、武島さんを含め開発メンバーがどんどん回答してくれています。想像以上にたくさんのフィードバックをもらい、うれしい悲鳴を上げつつも、一つひとつの意見をどう製品に落とし込んでいくか、社内で議論を重ね、対応していきました。

武島 開発メンバーがリアルタイムでユーザー様の声に触れながら開発できるのは本当に刺激的で、「新しい時代が来た」と感じています。「UIが格段に良くなった」「マニュアルを見なくてもできた」などのポジティブな声を聞くとうれしくなりますし、ネガティブな声も課題と捉えて改善につなげられます。今までは、使われ方を想像して開発していましたが、今回はリリース前に、どう使いたいかを直接ユーザー様に聞くことができる。より開発や改善の方向性がはっきりと見え、自信を持って開発に取り組むことができています。

小林 先日のフィードバックで「自分はエンジニアではないので、業務アプリの作成機能を使うのは難しいだろうと思っていたのですが、私でもできました!」という声をもらい、開発担当ではない私まですごくうれしかったです。

武島 「よし!」と思いましたね。とはいえ、既存の製品を使い慣れているユーザー様にとって、新仕様はどうしても使いにくいものです。それでもユーザー様の意見をしっかりと汲み取ることで、「慣れれば絶対に使いやすくなるもの」を創りたいと考えています。

深い信頼関係があったからこそ実現した、
ユーザーと共に進める商品開発

――「ユーザーと共に商品開発を行うこと」のメリットを、今、どう感じていますか。

武島 ユーザー様の要望において、「課題の本質」を捉えて解決できることが、この手法の大きなメリットです。今までユーザー様の要望は、上長や販売パートナーなどを通して断片的に聞くことがほとんどでした。この方法だと、要望の裏側にある「なぜしたいのか」「何に困っているのか」が把握しきれず、開発として対応すべきかどうか判断に迷うことも。その点今回はユーザー様の要望を正確に受け取って開発に反映できるので、よりユーザー様にとって使いやすいものを目指すことができています。

小林 リリース前にあらゆる修正の可能性に対応しておけることも、大きなメリットです。リリース後の改修は、多方面への影響もあり、簡単な修正に半年ほどかかることも......。リリース前だからこそすぐに修正し、より機能的なものを目指すことができていると感じました。

杉山 「ユーザー様に使い続けてもらうために」という視点からすれば、製品そのものの使い勝手が良いことが一番重要です。UI/UXやクリック数などの「細かい改善」がリリース前にできることは、利用の定着化や解約率低下にも、大きく貢献するはずだと感じています。

――ここまでを振り返り、この開発プロジェクトが順調に進んでいる要因をどう考えますか。

杉山 このプロジェクトの背景には、「開発メンバーの技術力と体力」「ユーザー様との信頼関係」「自社製品であるdejiren」があります。この3つが揃ったからこそ、「ユーザー様と共に創る開発プロセス」が可能になった。つまり、ウイングアーク1stだからこそできた開発プロセスだったと改めて感じています。

小林 まさにウイングアーク1stのCore Valueである「Built the Trust」を体現したプロジェクトですよね。ユーザー様との信頼関係があるからこそ協力が得られ、その期待に製品で応えていく。Trustの上に成り立つプロジェクトです。
また、この信頼関係は当社が「人と人との関係性」を重視してきたからこそのもの。製品はあくまでツールであり、ユーザー様がこれを使いこなすにはコミュニケーションやサポートが必要です。だからこそ、当社では、「製品とユーザー様の接点」ではなく、ユーザー様とウイングアーク1stの社員、「人と人の接点」を大切にしてきました。その姿勢がこの信頼関係を築いているんだと再確認できました。

――最後に、これからリリースまでの意気込みを教えてください。

武島 このプロジェクトを通して、「ユーザーの皆さんがいかに製品に期待してくださっているか」を実感することができました。製品は期待されなくなったら終わり。その期待に応え、今回協力してくださったユーザー様に「MotionBoard、良くなったね!」と言っていただけるよう、引き続き力を尽くしたいと思います。

小林 私もリリースに向けて、新たに搭載した生成AIやアプリ作成の新機能の活用方法を紹介できるよう、準備を進めていきます。ゴールは新機能の搭載ではなく、ユーザー様のビジネス成果に繋げること。すでにユーザー様から活用アイデアをいただき、動き始めていますので、活用方法のご提案にもご期待ください。

杉山 「MotionBoard re:Act」は、2025年末にリリースする予定です(2025年5月時点の計画)。
当社社員は、誰ひとりブレずに「この商品で喜んでもらいたい。業務の成功に貢献したい」と考えています。今回の「MotionBoard re:Act」においてはこれまで同様に、人も、製品も、コンテンツも、サービスも、全てがユーザー様の方を向いているウイングアーク1stならではの開発を進めてきました。ぜひ、リリースを楽しみにしていてください。

02.Business Document事業 BD事業戦略部

Business Document事業 BD事業戦略部

Business Document事業
BD事業戦略部
四之宮 諒

企業間取引の完全電子化を実現にする「invoiceAgent」で、
導入企業はもちろん、その取引先も含めた「企業間DX」を牽引していく。

Profile 2016年度新卒入社。約5年間、関西でパートナー営業を担当。各商品の機能を組み合わせたソリューション提案などのノウハウを蓄積。その経験から、2021年度から帳票・文書管理ソリューション(BDS)に関する事業戦略を担当。現在は主に新商品である「invoiceAgent」を推進している。

当社にとって成長の源泉となるのが、自社開発による独創的な製品・サービス群。なかでも、新たな柱として期待されているのが、2021年にリリースした「invoiceAgent(インボイスエージェント)」です。その特徴や成長戦略について理解を深めていただけるよう、事業戦略担当者へのインタビューをお届けします。

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